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リフォームによる隣人トラブルを防止するため、防音工事の前はご近所への挨拶まわりが必要?

防音工事に限りませんが、自宅のリフォーム工事をする際には、ご近所の方に対してあらかじめ挨拶回りを行っておくべきとされています。中には、「工事を行うのは自宅の敷地内なのだし、近所の人に影響は与えないと思うのだけど…」とリフォーム時の挨拶回りの必要性に疑問を感じる方も少なくないようです。また、近年では、ご近所間の関係性が薄くなっていることから、「挨拶が必要かもしれない」という認識すら持たない人も増えていると言われています。

最初に行っておきますが、防音工事などの大掛かりなリフォーム工事は、例え屋内で行う工事であっても近隣の方にそれなりに大きな影響を与えると考えなければいけません。例えば、電動工具を使う際には大きな音が伴いますし、外壁塗装などになると強いニオイが周辺に影響を与えてしまいます。さらに、材料の搬入や廃材の搬出時には、大型車両の出入りがあるなど、周辺の交通事情にも影響を与えることになります。

つまり、先ほどご紹介した「工事を行うのは自宅の敷地内なのだし、近所の人に影響は与えないのでは…」という考えは大きな間違いで、挨拶回りは必ず行っておくべきと考えられます。ただ、大掛かりなリフォーム工事は、初めての経験という方も多く、どのタイミングで挨拶すれば良いのか、また何を伝えれば良いのか、手土産は必要なの…など、さまざまな点に疑問を感じてしまうことでしょう。そこでこの記事では、初めて自宅に防音室を作るなど、大掛かりな防音工事を行う方に対して、実際のリフォーム工事が始まる前の挨拶回りのポイントを解説します。

リフォーム前に挨拶回りが必要な理由

一般的に、防音工事のような大掛かりなリフォーム工事を自宅で行う場合、作業が開始される1週間前ぐらいからご近所さんへの挨拶回りが必要とされています。これは、リフォームに伴う騒音や振動、粉塵や悪臭などによりご近所の方の日常生活に大きな影響を与える可能性があるからです。

なお、挨拶回りに関しては、ご近所の方のライフスタイルを考慮してお伺いする時間帯を検討すると良いでしょう。平日に関しては、仕事で外出しているというお宅は、休日にお伺いすることになるのですが、早朝はゆっくりされている方が多いので、在宅の可能性が高い夕方ごろにお伺いするのが良いでしょう。ちなみに、そこまで大きな規模のリフォームではない場合、挨拶回りが必要か迷ってしまうこともあるかと思います。自分では挨拶が必要が判断できない場合は、リフォームを依頼した業者に相談して決めると良いでしょう。

それでは、リフォーム工事を行う場合、必ず挨拶回りに行くべきとされているのはなぜなのでしょうか?ここでは、ご近所さんへの挨拶が必要とされる主な理由をご紹介します。

近隣トラブルを防止するため

リフォーム工事の前に挨拶回りをする目的は、リフォーム工事の影響による近隣トラブルを防止するためです。

冒頭でご紹介したように、防音工事のような大掛かりなリフォーム工事は、近隣の方に少なくない影響を与えます。例えば、リフォーム工事の内容にもよりますが、工事を行う際には何かしらの音が出てしまうものです。もちろん、自宅のリフォームを行ってもらっている方からすれば「リフォームに音はつきもの」と特に気にならないとは思いますが、音に敏感な方が近くに住んでいるという場合、突然騒音に悩まされるようになるわけですので、大きなストレス源となってしまいます。この場合、自宅のリフォームが相手方のストレスの原因な訳ですので、人間関係の問題に発展する可能性が高いでしょう。

このような工事に伴う音の問題についても、事前にお知らせしておくことで相手方が「突然騒音が…」なんて事態になるのを防ぐことができます。また、音が出る作業の際は外出するなどの対策を施すことができるようになるため、リフォーム工事が原因で近隣トラブルに発展する可能性を低くできるのです。

近隣の方が騒音や臭いの被害を避けられるようにする

実施するリフォームの内容によっては、大きな騒音が数日間生じてしまう…、独特の臭いが周囲に漂ってしまうなんてケースが考えられます。このようなリフォーム工事を行うのに、ご近所の方にアナウンスをしておかなければ、臭いや騒音による被害を避けることができません。

例えば、外壁塗装工事は、どうしても塗料の強いニオイが周囲に拡散してしまいます。ただ、強いニオイが発生する作業日程はあらかじめ決まっていますので、その日程を事前に伝えておけば、近所の方は対策を施すことができるのです。何も伝えられていない状態であれば、外に洗濯物を干す、窓を開けたまま外出するなんてことになり、衣服に強いに匂いが付いたり、家の中に塗料の臭いが充満する…と言った被害が考えられます。当然、何も知らされずにこのような問題に発展した場合、「なんて非常識な人なんだ!」と近隣トラブルに発展してしまうでしょう。

事前に強いニオイが生じる日程や騒音が出る日程を知らせておけば、その日は洗濯物を中に干すなどの対策を施すことができるようになり、リフォームによる悪影響を避けることができるのです。

不要な事故を防止するため

どのようなリフォーム工事でも、作業に使用する材料の搬入や廃材の搬出時に、大型車両が出入りすることになります。普段、自宅周辺には存在しない大型車両の通行は、近所に住む子供たちを危険にさらす可能性があります。

もちろん、リフォーム業者側も交通事故を起こさないように安全な通行を心がけていると思いますが、小さな子供は物陰から突然飛び出す…といった不規則な行動を行う可能性があります。事前にリフォーム工事の日程や、大型車両が出入りする可能性がある日時を挨拶時に伝えておくことができれば、各家庭で子供たちに注意を促すことができるようになります。もちろん、挨拶回りで完全に事故の可能性を無くすことができませんが、普段は通行しない車両が出入りすることを注意喚起できれば大きな効果があると思います。

また、防音工事は関係ありませんが、屋外に足場を組み立てるリフォーム工事などは、子供たちに足場に近づかないように注意してもらえるなど、安全対策を行うこともできます。

リフォーム工事の挨拶回りのポイント

それでは、自宅のリフォーム工事を行う時、ご近所さんへの挨拶回りは、どの範囲に行けば良いのか、またどういった話をすれば良いのかなど、挨拶回りのポイントを解説していきます。

挨拶回りの範囲について

まずは、挨拶回りに行くべきと考えられる範囲についてです。挨拶回りの範囲については、戸建住宅にリフォームを行う場合とマンションなどの集合住宅でリフォームを行う場合で、範囲が異なります。一般的には、以下のような範囲には挨拶を行っておきましょう。

  • 戸建て住宅の場合
    戸建て住宅にリフォーム工事を行う場合、自宅を中心に縦横・斜めに接している最大8軒へ挨拶するのが良いとされています。斜め裏の住宅などは、自宅からは良く見えない位置になるため、挨拶はいらないのでは…と考える方もいますが、相手側からは良く見える位置になりますので、挨拶回りは必ず行っておきましょう。なお、リフォーム工事に伴い、強いニオイや大きな騒音が生じる工程がある場合は、もう少し範囲を広くしましょう。
  • 集合住宅の場合
    マンションなどの集合住宅でリフォームを行う場合、上3軒、下3軒、両隣の最大8軒に挨拶に行くと良いでしょう。ただ、集合住宅でリフォームを行う時には、材料の搬入時にエレベーターや階段を占有してしまう可能性があります。したがって、本来は全ての住居に影響を与える可能性があるため、手紙などをポスティングして工事の日程は伝えておきましょう。

上記の通り、リフォーム工事の挨拶回りに関しては、基本的に工事による騒音や臭いの影響が大きいと考えられる家全てに行くべきです。なお、マンションなどの集合住宅は、音やニオイによる直接的な影響は少ないと考えられる場合でも、共用施設の利用で全ての方に影響を与えてしまう可能性があります。例えば、資材の搬入や廃材の搬出でエレベーターを利用することになるのですが、この際に、住人さんが一緒にのれないなどの迷惑をかける可能性があります。したがって、資材の搬入や搬出に関しては、住人さんへの影響が大きい、通勤時間帯などは避けるようにしましょう。

なお、リフォーム工事の挨拶については、町内会の会長さんやマンションなら管理会社などにもお伺いしておきましょう。これは、自治体のルールやマンションの管理規約などで、工事時間などについてルールが決められている場合があるからです。事前にリフォームの挨拶をしておけば、ルール通りに工事を進めることができるようになり、余計なトラブルを防止することができます。

挨拶回りで何を伝えれば良い?

それでは次に、リフォーム工事の挨拶回りで何を伝えれば良いのかについて解説します。大掛かりなリフォーム工事を行う時には、ご近所さんに必ず挨拶を行っておこうと言われています。ただ、「リフォームを行うのでよろしくお願いします」など、具体的な内容を何も伝えられない状況で行っても何の意味もありません。挨拶回いに行く際には、最低限、以下のような内容を伝えられるようにしましょう。

  • リフォーム工事の日時や工期
  • 工事の内容
  • 施工主・リフォーム業者の連絡先
  • 考えられる影響(可能であれば日時も)

リフォーム工事の挨拶回りに行くのであれば、「いつ工事を行うのか?」「いつまで工事を行うのか?」「問題があった際は誰に連絡すれば良いのか?」などについて明確に伝えることが大切です。工事が長期間にわたる場合は、作業を行わない休日の予定などもきちんと伝えておくことで、相手方もいろいろな準備ができるでしょう。
そして、挨拶回りで最も重要なのは、工事に伴ってどのような影響がいつ生じるのかという問題です。リフォーム工事を行う場合、事前に作業予定を業者側が考えていますし、工期の中でどのあたりに騒音や臭いが生じるのか分かっているはずです。したがって、近隣の方に影響を与えそうな作業を行う日程や考えられる影響を事前に伝えられるようにしましょう。作業内容などについて、自分で説明するのが難しい…と考えるのであれば、工事を依頼している施工業者を伴って挨拶に行くと良いでしょう。

手土産は必要?

近年では、リフォーム工事の挨拶の際、特に手土産は用意しないという方も増えています。実際に、挨拶回りの際に手土産が必須かというとそうではありません。ただ、リフォーム工事が長期間にわたる、臭いや騒音による影響が大きい工事を行うという場合には、手土産を用意しておくのが良いでしょう。

なお、挨拶回りの手土産については、ちょっとした粗品で構いません。一般的には、500~1,000円程度の予算に収まる範囲で用意するとされています。例えば、洗剤やタオル、除菌シートやラップなど、誰でも日常的に使用する物品であれば、相手方も気負いなく受け取れることができます。食品に関しては、好みやアレルギーの問題がありますので、避けた方が無難です。

なお、挨拶回りの手土産に関しては、リフォーム業者に予算を伝えて用意してもらうことも可能だと思います。工事の打ち合わせ時に、そういった対応が可能なのか事前に確認しておくと良いでしょう。

不在の場合、どうする?

上で紹介したように、リフォーム工事の挨拶回りに関しては、工事の1週間前頃からお伺いし始めるのが良いとされています。これは、挨拶に行った際に、不在だったお宅に再度訪問できる余裕を作るのが目的です。つまり、一度目の挨拶時に不在だった場合、日時を変えて何度か訪問するのが基本だと考えてください。

ただ、工事実施日までに何度行っても不在という場合も考えられますので、その場合は、工事開始前日に手紙を投函しておくと良いでしょう。手紙には、上で紹介した挨拶回りの内容に加え、何度か挨拶に訪問した旨を添えると良いです。手土産を用意している場合は、ビニールなどに包み、玄関口においておけば汚れずに済むと思います。

なお、手紙投函後に顔を合わせる機会があれば、その際に口頭で簡単な挨拶を済ませると良いでしょう。

まとめ

今回は、防音工事など、自宅に大掛かりなリフォーム工事を行う場合の挨拶回りについて解説しました。近隣住民との関係性が薄れてきたと言われる昨今では、騒音や強いニオイが生じるリフォームを行う際でも、特に挨拶回りに行かないという方も増えているようです。しかし、リフォーム工事を行う場合、どのような内容の工事です、少なくない影響を隣人に与えてしまうことになるため、普段は付き合いが少ないという場合でも、きちんと挨拶回りに行っておくのがおすすめです。そうすることで、余計なトラブルを防止できるだけでなく、その後は良い隣人関係を構築することができるようになるかもしれません。

なお、リフォーム工事の挨拶回いについては、「施工主のみで行く」その逆に「施工会社の担当者のみで行く」という体制はあまりおすすめではありません。例えば、工事に関する知識のない施工主の方のみで行けば、何か質問されたとしても明確に答えることができません。リフォーム工事の挨拶回りは、工事による影響についてお伝えしに行くわけですので、質問に答えられない体制で行くのは適切とは言えませんよね。一方、施工会社の担当者だけで行くという体制については、工事の内容に関してはきちんと説明はできるものの、相手方は不自然に感じてしまうことでしょう。例えば、業者単体で行かせると、知らない業者がいきなり来るわけですので、訪問販売なのではないか…と不信感を与え、挨拶をさせてもらえないなんて状況になる可能性もあります。リフォーム工事の挨拶回りは、施工主の方が施工会社の担当の方に付き添ってもらい、二人で足を運ぶのがおすすめです。そうすれば、相手方も安心して工事に対する質問などができるようになるでしょう。

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