電子ドラムは「生ドラムより静かに練習できる」と言われ、マンションやアパートでも導入しやすい楽器として人気があります。しかし、実際に演奏してみると、多くのユーザーが思わぬ壁にぶつかります。それが ペダル音や振動音 です。
ヘッドホンを使うため、叩いた音自体は小さく抑えられますが、足元から床へ伝わる「ドンドン」という衝撃音は、想像以上に階下に響きます。しかも、この振動は鉄筋コンクリート造のマンションであっても伝わりやすく、深夜でなくても苦情につながる可能性も。
本記事では、そんな電子ドラム特有の“振動問題”の本質を解説し、今日からできる具体的な防音対策などをご紹介していきます。
■電子ドラムの落とし穴 ― 静かなはずなのに響いてしまう理由

電子ドラムは「静かなドラム」というイメージを持たれていますが、実際には騒音トラブルが起こり得る楽器です。特に集合住宅では、思わぬほど大きく響くことがあります。
まずは、なぜ電子ドラムが「静音のつもりが、意外とうるさい」のか、その仕組みを理解することが重要です。
◆空気音よりも“振動音”の方がはるかに響く
電子ドラムが発する音には、大きく分けて二つの種類があります。
①空気音(空気を振動させて伝わる音)
パッドを叩いたときの「タンッ」という音や、スティックが当たる乾いた音がこれにあたります。
電子ドラムではヘッドホンを使用するため、空気音の問題はほぼなく、壁を隔てた隣の部屋に届くほどの音量は出ません。
②固体音(床や壁を通じて伝わる振動音)
問題はここです。
キックペダルを踏んだときの「ドンッ」という衝撃は、人が感じる音というよりも “床を伝って響く振動” なのです。
この床振動が、階下の天井に直接響くため、非常に不快な低周波のノイズとして伝わります。
驚くべきことに、この固体音は空気音よりもよく響くことがあります。
また、木造だけでなく鉄筋コンクリート造の建物であっても、床構造によっては振動が伝わりやすく、建物の種類に関係なく、騒音源になりやすいのです。
◆特に響きやすいのは「キックペダル」
電子ドラムの振動の中でも、最も大きな原因となるのは キックペダル です。
ビーター(バチのような部品)がパッドに当たる瞬間、床に大きな衝撃が落ちます。
これは打面の音よりも何倍も強く床に伝わるため、階下からすれば「ドンドン踏み鳴らしているように聞こえる」こともあります。
さらに、
- ハイハットやバスドラムのペダルの踏み込み
- スティックの打撃
など、あらゆる要素が床振動の原因となります。
意外かもしれませんが、演奏者自身の 体重移動や姿勢の揺れ も振動を生みます。
つまり電子ドラムは、楽器そのものより“人”が発する振動の影響を受けやすいのです。
■電子ドラムをより静かにする防音対策 ― 今日から始められる実践テクニック

電子ドラムの騒音問題の本質は「振動」です。
そして、振動対策の基本は “床に直接伝わらない構造をつくること” にあります。
ここからは、自宅でできる最も効果的な方法を順に紹介していきます。
◆キックペダルを静音タイプに変更する
電子ドラムの振動のほとんどはキックペダルで発生します。そのため、静音仕様のキックペダルに変更するだけでも効果が大きいです。
たとえば、ローランドの“ビーターが無いタイプ(KT-9など)”は、
・衝撃が少ない
・バネ構造で振動が逃げやすい
・従来のペダルより静音
といった特徴があり、マンションでの使用に最適です。
防音マットなどと組み合わせることで、より振動が伝わるのを防ぐことができます。
◆ハイハットや椅子の振動も軽視できない
意外と見落としがちなのが、ハイハットスタンドやドラムスローン(椅子)からの振動です。「キックペダルだけ対策しても振動が減らない」というケースは、大抵この部分の振動が原因です。
次のような対策が効果的です。
- ハイハットスタンドの下にも小さめの防振ボードを敷く
- 椅子の脚にはゴム製の防振キャップを付ける
このように、全体の動きを安定させることで、振動は確実に軽減します。
◆市販の静音パッド・消音ラバーも併用する
パッド部分の打撃音は小さいとはいえ、夜間の練習では響くことがあります。
そのため、スネアやタムのパッドに静音ラバーを敷くと、空気音をさらに抑えられます。
ただし、あくまで「空気音」の対策であり、床振動には効果が限定的です。
◆最終的な選択肢として「組み立て式防音室」も有効
電子ドラムで本格的に練習したい人や、苦情が続いて困っている人には、小型の組み立て式防音室も選択肢になります。
近年は吸音材・防振材を組み込んだ小型タイプが増え、賃貸でも導入しやすいモデルが登場しています。
ただし、防音室でも床の振動までは完全に吸収できない場合があるので、注意が必要です。
■より快適な演奏環境を作るなら、防音工事がおススメ ― “安心して叩ける部屋”のつくり方
電子ドラムは生ドラムより静かですが、「音漏れを気にせず思いっきり練習がしたい」、「夜でもドラムをたたきたい」といった場合には、防音工事が選択肢に入ってきます。
◆防音工事の最大の目的は“振動を遮断すること”
電子ドラムの場合に必要なのは、壁の防音よりも床の防振性能です。
特にプロが行う防音工事では、
- 床を浮かせる「浮床構造」
- 重量のある下地材
- 防振ゴム・制振材の適切な配置
といった高度な技術を使い、振動を根本から減らします。
DIYでは実現が難しい「均等な荷重分散」や「床全体の防振」も、施工業者なら安全に実現できます。
◆壁・天井の防音も“総合的な静音性”には効果的
電子ドラムは床振動が主体とはいえ、壁に伝わる反射音や、椅子・身体の動きによる衝撃音も無視できない場合があります。
防音工事では、
・吸音材で室内の反響を抑える
・壁や天井も浮かせ、振動を建物に伝えにくくする
といった方法で、部屋全体の音環境を整えることができます。
その結果、電子ドラムだけでなく他の楽器や録音にも使える“音に強い部屋”が完成します。
電子ドラムの最大の敵は「音」ではなく“振動”といえます。
電子ドラムは生ドラムに比べて静かですが、ペダル音や振動音が階下へ強く響くため、集合住宅では特に注意が必要です。
しかし、防振の仕組みを理解し、適切な対策を施せば、練習環境は大きく改善できるといえます。
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